細胞検査士
細胞検査士が“がん細胞”をみつけています!
肺がんや膀胱がんでは喀痰や尿の中にがん細胞が混じることがあります。この喀痰や尿を顕微鏡で調べてがん細胞があるかどうか判断するのが細胞診(細胞診断)です。
細胞診はまず患者から医師が検体を採取します。細胞検査士は採取された検体を受け取り、必要な時はさまざまな処理をして検体中の細胞をガラススライドに塗抹します。顕微鏡で鏡顕するために様々な染色してガラス標本を作製します。
つぎに細胞検査士は、ガラス標本上のすべての細胞を見て正常な細胞の中からがん細胞を探します。そしてがん細胞があった場合は、細胞診専門医とともに診断し結果を報告します。
2012年現在、日本には約6800人の細胞検査士がいます。細胞検査士のことを英語ではCytotechnologist(CT)と 言い、日本だけではなく世界中の多くの国で、毎日顕微鏡で細胞を一生懸命、見ています。
細胞診の特徴は、体にほとんど傷をつけることなく検査ができることです。ですから、同じ人が何度も繰り返して検査できるし、体に傷 痕も残りません。
また、子宮癌発見のための婦人科検診や喀痰による肺癌検診のように沢山の人の検査が可能です。
直接、体の一 部を擦って細胞を取ったり(子宮癌など)、体から排泄されるものの中の細胞を集めたり
(痰:肺癌、尿:膀胱癌など)、「しこ り」に直接注射針を刺し込んで細胞を吸い取って(乳癌、甲状腺癌など)検査します。
細胞検査士として働くには細胞学会の資格認定試験に合格者を細胞検査士として認定している。(臨床検査技師(国家試験)の資格が必要です。)(試験は一次、二次とあり一次合格者のみが二次の受験資格を有する)
受験資格:次の一つに該当する者
(1) 臨床検査技師または衛生検査技師の資格取得後,平成24年11月30日までに主として細胞診検査実務に1年以上従事したもの。
(2) 臨床検査技師または衛生検査技師の資格を有し,?以下に挙げる日本臨床細胞 学会認定の細胞診技術者養成機関を卒業した者。 いずれの場合も所属機関長の発行する証明書を必要とする。
(3) 4年制大学で, 以下に挙げる日本臨床細胞学会認定の細胞検査士養成課程修了者
で大学を卒業見込みの者。
いずれの場合も所属学部長の発行する細胞検査士養成コース修了の証明書と卒業見込み書を必要とする。